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Linux技術トレーニング 基本管理コース II第7章 各種サーバ機能の設定4.NFSサーバー4-1.NFS(Network File System)について
NFSの概要
NFS(Network File System)はネットワーク上の他のホストとファイル資源を共有するために利用されます。クライアントはサーバーのローカルファイルをマウントして、自分のローカルファイルであるかのように参照できるようになります。Linux システムはクライアントとしてもサーバーとしても設定でき、また両方同時に機能させることもできます。 NFS を機能させるためには、portmap というデーモンプログラムを起動しておかなければなりません。 portmapの起動と停止portmap の起動スクリプトは、/etc/rc.d/init.d/portmap です。起動スクリプトのオプションでは、起動(start)、停止(stop)、再起動(restart)、現在の状況を確認(status)を指定できます。portmap の設定を変更した場合、その変更内容は portmap を再起動するまで有効とはなりません。設定変更を施した場合、portmap を再起動させる必要があります。 portmapの起動# /sbin/service portmap startportmapへのアクセス制限 portmap はtcp_wrappers パッケージに含まれるアクセスコントロールライブラリ(libwrap.a)を使用して、リモートシステムからのアクセスを制御します。 たとえば、/etc/hosts.deny に次のように記述します。 portmap : ALLそして、/etc/hosts.allow に次にように記述します。 portmap : 192.168.0.2 上記の設定により、そのシステムのportmap へのアクセスは109.168.0.2 のリモートホストのみ許可することになります。/etc/hosts.deny、/etc/hosts.allow を編集した場合でも、特にportmap を再起動する必要はありません。 NFSサーバーの起動と停止NFS サーバーの起動スクリプトは、/etc/rc.d/init.d/nfs と /etc/rc.d/init.d/nfslock です。 起動スクリプトのオプションでは、起動(start)、停止(stop)、再起動(restart)、現在の状況を確認(status)を指定できます。NFS の設定を変更した場合、その変更内容は NFS を再起動するまで有効とはなりません。設定を変更した場合、NFS を再起動させる必要があります。 NFSを起動するには、次のコマンドを実行します。# /sbin/service nfs start # /sbin/service nfslock start 4-2.NFSサーバーの設定
/etc/exportsの設定
/etc/exportsの例を次に示します。 /master(rw) trusty(rw,no_root_squash) /usr *.your.domain.name(ro) /pub (ro,all_squash) /pub/private (noaccess)
1行目はmaster、trusty というホストに対してのマウントと読み書きを許可しています。 # /usr/sbin/exportfs -r 4-3.NFSクライアントの設定
NFSクライアントの起動と停止
NFS クライアントの起動スクリプトは、/etc/rc.d/init.d/portmap です。起動や終了などは、 7-22ページ「portmap の起動と停止」と同様に操作してください。 NFSクライアントの設定
手動でマウント # /bin/mount -t nfs server:/pub /mnt/pub自動でマウント /etc/fstab ファイルにあらかじめにマウントするファイルシステムに関する情報を記述しておけば、システムの起動時に自動的にマウントが実行されます。 たとえば上記のserver:/pub のマウントは次のような行を/etc/fstab に追加することにより実行されます。 server:/pub /mnt/pub nfs rw,soft rw は読み書きモードであることを指定しています。soft はNFS サーバー側で問題があるなどの理由で応答がない場合にタイムアウトすることを指定しています。 |