異なるベンダーのハードディスクで同じブロック数に設定してパーティションを区切る方法

 

[対象となる製品のバージョン]

 

Asianux Server 3 for x86(32bit)

Asianux Server 3 for x86-64(64bit)

MIRACLE LINUX V4.0 - Asianux Inside
MIRACLE LINUX V4.0 - Asianux Inside for x86-64

 

[質  問]

Software RAID1(ミラー)で構成している環境で、1台ハードディスクを交換しようとしたが、異なるベンダーのハードディスクのため、パーティションを区切る際に同じブロック数にならず、RAID構成を復旧させることができませんでした。元のディスクと同一のブロック数にパーティションを切ることができれば、復旧できそうなのですが、パーティションのブロック数を指定する方法はありませんでしょうか?

 

 

元ハードディスク

Device Boot Start End Blocks Id System

/dev/sdak1 1 131 1052257 83 Linux

/dev/sdak2 132 262 1052257+ 83 Linux

 

新ハードディスク

Device Boot Start End Blocks Id System

/dev/sdy1 1 131 1052226 83 Linux

 

 

[原  因]

異なるベンダーのハードディスクでは、1シリンダ内に配置できるブロック数が異なる場合がある

ため、同じシリンダ数を指定したとしても、同じブロック数になりません。

 

[対  処]

fdiskコマンドを使用する場合は、セクタ単位に指定することで、ブロック数を一致させることが

できるようになります。詳細な手順については以下を参照してください。

 

ブロック数を1052257に設定する場合

 

1. fdisk /dev/sdak

2. セクタ単位に変更(u)

コマンド (m でヘルプ): u

セクタ数 の表示/項目ユニットを変更します

3. パーティションを作成

コマンド (m でヘルプ): n

コマンドアクション

e 拡張

p 基本領域 (1-4)

p

領域番号 (1-4): 1

最初 セクタ (1-1953520064, default 1):

Using default value 1

終点 セクタ または +サイズ または +サイズM または

+サイズK (1-1953520064, default 1953520064): +2104514

1セクタ512バイトの場合2104514セクタを使用すると1052257 blockになります

環境により適宜数値を変更する必要があります。

4. 確認(セクタで表示されます)

コマンド (m でヘルプ): p

255 heads, 63 sectors/track, 121601 cylinders, total 0 sectors

Units = セクタ数 of 1 * 512 = 512 bytes

デバイス Boot Start End Blocks Id System

sdak1 1 2104515 1052257+ 83 Linux

Partition 1 does not end on cylinder boundary.

5. 確認(シリンダ数(デフォルトの表示)で表示)

コマンド (m でヘルプ): u

シリンダ数 の表示/項目ユニットを変更します

コマンド (m でヘルプ): p

デバイス Boot Start End Blocks Id System

sdak1 1 132 1052257+ 83 Linux

Partition 1 does not end on cylinder boundary.

 

 

fdisk時に表示される"Partition 1 does not end on cylinder boundary."については、シリンダ終端 に合った設定では無いという意味になります。

1シリンダの途中でパーティションを切ることにより、シークが増え、パフォーマンスにペナルティが ある場合もありますので、ご注意ください。

 

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[更新履歴]

2010年 1119日 新規作成