Asianux Server 4 for x86 (32bit)

Asianux Server 4 for x86_64 (64bit)

Kernel のバージョン kernel-2.6.32-431.11.2.el6 において Windows 共有をマウントできない問題が発見されました。

下記 [影響の有無の確認方法] を行い、影響のある Kernel を使用している場合は、本ドキュメントの [解決方法] を行ってください。

NetBIOS サービス (Port 139) のみで接続を待ち受けている Windows 共有をマウント(mount.cifs)することができず、/var/log/messages に以下のメッセージが記録されます。ダイレクト・ホスティング SMB サービス (port 445) でも接続を待ち受けている場合には、優先してそちらを用いますので本問題は発生しません。

May 2 08:12:13 localhost kernel: ------------[ cut here ]------------
May 2 08:12:13 localhost kernel: WARNING: at fs/cifs/transport.c:312 smb_send_rqst+0x236/0x280 [cifs]() (Tainted: G W --------------- )
May 2 08:12:13 localhost kernel: Hardware name: XXXXXXXXXX
May 2 08:12:13 localhost kernel: Send length mismatch(send_length=72 smb_buf_length=2164260932)

下記手順にて、OS と Kernel のバージョンを確認し、【対応表】にて影響の有無を確認してください。

SMB クライアント側の確認方法

1. OS のバージョンを確認してください。

# cat /etc/asianux-release
Asianux Server 4 (Hiranya SP3)

2. uname コマンドで kernel のバージョンを確認してください。

# uname -a
Linux localhost.localdomain 2.6.32-431.11.2.el6.x86_64 #1 SMP Thu Mar 27 18:06:36 ICT 2014 x86_64 x86_64 x86_64 GNU/Linux

【対応表】

SMB サーバ側の確認方法(AXS 4 の場合のみ確認しております)

1. samba がインストールされていることを確認してください。

# rpm -qa | grep samba
samba4-libs-4.0.0-55.AXS4.rc4.x86_64
samba-common-3.6.9-151.AXS4.1.x86_64
samba-winbind-clients-3.6.9-151.AXS4.1.x86_64
samba-client-3.6.9-151.AXS4.1.x86_64
samba-3.6.9-151.AXS4.1.x86_64
samba-winbind-3.6.9-151.AXS4.1.x86_64

2. samba が接続待ち受けしているポート番号を確認してください。

以下のように tcp の Port 445 で待ち受けている SMB サーバでは問題は発生しません。

# netstat -anp | grep smbd
tcp 0 0 :::139 :::* LISTEN 7515/smbd
tcp 0 0 :::445 :::* LISTEN 7515/smbd
unix 3 [ ] STREAM CONNECTED 20900 7515/smbd

Windows 等、他の OS を SMB サーバとして利用している場合には、それぞれの OS でのポート番号の確認方法に従ってください。

本問題を修正したカーネル (kernel-2.6.32-431.17.1.el6 以降) へアップデートするか、問題の発生しないカーネル (kernel-2.6.32-431.11.2.el6 より前) に戻してください。

<アップデート手順>

以下、カーネル関連のパッケージを *2.6.32-431.17.1.el6 にアップデートする手順です。

1. 以下の Web サイトからパッケージをダウンロードします。

https://tsn.miraclelinux.com/tsn_local/index.php?m=errata&a=detail&eid=3829

2. kernel、kernel-firmware、kernel-devel パッケージについては、rpm コマンドの -i オプションを使用して、古いバージョンのカーネルを残してインストールします。(※1)

# rpm -ihv kernel-2.6.32- 431.17.1.el6* kernel-firmware-2.6.32-431.17.1.el6.noarch

kernel-devel パッケージがインストールされている場合には、一緒にインストールしてください。

3. 残りのパッケージを rpm コマンドの -U オプションを使用して適用します。

# rpm -Uhv ./*2.6.32-431.17.1.el6*

4. 再起動します。

# reboot

※1 問題の発生するカーネル (2.6.32-431.11.2.el6) が不要の場合には、以下の方法で削除することが可能です。

# rpm -e kernel-2.6.32-431.11.2.el6*

kernel-devel パッケージがインストールされている場合には、同様の方法で削除することが可能です。

<ダウングレード手順>

以下、カーネル関連のパッケージを kernel-2.6.32-358.14.1.el6 にダウングレードする手順です。

1. 以下の Web サイトからパッケージをダウンロードします。

https://tsn.miraclelinux.com/tsn_local/index.php?m=errata&a=detail&eid=3314

2. ダウンロードしたパッケージを rpm コマンドでインストールします。

# rpm -Uhv --oldpackage ./*2.6.32-358.14.1.el6*

3. 再起動します。

# reboot

なお、本問題については kernel-2.6.32-431.17.1.el6 で修正済みですが、セキュリティの観点からも最新版の使用を推奨します。

最新の kernel パッケージは以下の Web サイトよりご確認ください。

Asianux Technical Support Network - エラータ

https://tsn.miraclelinux.com/tsn_local/index.php?m=errata&a=published

Bug 1068862 - Updated kernel will no longer mount CIFS mounts

https://bugzilla.redhat.com/show_bug.cgi?id=1068862

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本ドキュメントの内容は、予告なしに変更される場合があります。

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2014年　5月 9日　新規作成

2014年　9月12日　[解決方法] に修正カーネルへのアップデート方法を追加