MailmanとPostfixを使用したメーリングリストサーバ構築手順
[概 要]
Mailmanとpostfixを使用したメーリングリストサーバについて、動作確認が行える必要最低限の設定例をご紹介します。
メーリングリストは、PostfixがMailmanのaliasファイルを読み込むことにより実現されます。
Mailmanを使用すると、ユーザはコマンド、Web browserを使用してメーリングリストを管理できます。
[注意事項]
本ドキュメントは、各ソフトウェア開発元の情報およびマニュアル等を元にした参考情報です。
本ドキュメントの内容は、予告なしに変更される場合があります。
本ドキュメントは、限られた評価環境における検証結果をもとに作成しており、全ての環境での動作を保証するものではありません。
本ドキュメントの内容に基づき、導入、設定、運用を行なったことにより損害が生じた場合でも、弊社はその損害についての責任を負いません。あくまでお客様のご判断にてご使用ください。
本ドキュメントで使用しているソフトウェアのセキュリティ等の詳細な設定につきましては、マニュアル等をご参照ください。
[確認環境]
Asianux Server 3 for x86(32bit)
Asianux Server 3 for x86-64(64bit)
MIRACLE LINUX V4.0 SP2 - Asianux Inside
MIRACLE LINUX V4.0 SP2 - Asianux Inside for x86-64
※DNSによるサーバの名前解決が行える環境が前提となります。
※動作の確認はOSのすぺてのパッケージをインストールした後、初期状態から行っています。
[設定方法]
■postfixの設定
下記例の様に postfix の設定ファイルを編集します。
例) ホスト名: miraclelinux ドメイン名: example.com ネットワーク:192.168.0.0/24 の場合
設定ファイル: /etc/postfix/main.cf
<変更>
myhostname = miraclelinux.example.com
mydomain = example.com
mynetworks = 192.168.0.0/24, 127.0.0.0/8
inet_interfaces = all
myorigin=$myhostname
recipient_delimiter = +
unknown_local_recipient_reject_code = 550
alias_maps = hash:/etc/aliases, hash:/etc/mailman/aliases
alias_database = hash:/etc/aliases, hash:/etc/mailman/aliases
<追加>
owner_request_special = no
default_database_type = hash
■Mailmanの設定
1.下記例の様に Mailman の設定ファイルを編集します。
例) デフォルトの言語を日本語とする場合
設定ファイル: /usr/lib/mailman/Mailman/mm_cfg.py
<追加>
MTA = 'Postfix'
DEFAULT_SERVER_LANGUAGE = 'ja'
2.Mailman 用 alias ファイルを作成します。
#/usr/lib/mailman/bin/genaliases
3.作成した alias ファイルのオーナー、パーミションを適切にします。
<確認する場合>
# /usr/lib/mailman/bin/check_perms
<適切に変更する場合>
※実行結果がno problemになるまで繰り返します。
# /usr/lib/mailman/bin/check_perms -f
※変更後は下記のオーナー、パーミッションとなります。
# ls -la /etc/mailman/
...
-rw-rw---- 1 root mailman 355 Feb 19 00:36 aliases
-rw-rw---- 1 mailman mailman 12288 Feb 19 00:36 aliases.db
4.管理者のパスワードを設定します。
# /usr/lib/mailman/bin/mmsitepass
5.管理用メーリングリストを作成します。
# /usr/lib/mailman/bin/newlist mailman
■Apacheの設定
下記の設定ファイルを使用します。設定の変更は特に必要ありません。
/etc/httpd/conf.d/mailman.conf
■動作確認
1.関連のサービスを起動します。
#service postfix start
#service httpd start
#service mailman start
※OS起動時に自動で起動させる場合は下記を実行します。
# chkconfig postfix on
# chkconfig httpd on
# chkconfig mailman on
2.ウェブブラウザで下記URLにアクセスします。
※下記例の様に必ずFQDN でアクセスします。
例)
URL: http://miralelinux.example.com/mailman/listinfo
3.Mailmanの管理画面よりメーリングリストを作成します。
「新しいメーリングリストを作成する」 から、メーリングリストを作成し動作を確認します。
[参考URL]
http://mailman.sourceforge.net/
[更新履歴]
・2008年 3月 5日 新規作成