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Linux技術トレーニング 基本管理コース II第6章 トラブルシューティング4. ダンプ収集4-1. diskdump
diskdump
diskdumpは、ステムクラッシュ時にカーネルのメモリダンプをディスクに作成します。
サポートデバイス一覧
diskdumpを使用するには物理的なシステムメモリをすべて格納するのに充分な大きさの専用ディスクデバイスまたはディスクパーティションが必要になります。システムクラッシュが発生した際は、メモリ内容が出力先に設定されているディスクに書き込まれます。その後マシン再起動時(diskdump起動時)にデータはそのディスクから
diskdumpの設定
手順
diskdumpの設定
(1)出力先ディスクデバイスの設定
出力先ディスクデバイスを用意して、/etc/sysconfig/diskdumpファイルに設定します。
DEVICE=/dev/sdb5 (2)出力先ディスクデバイスのフォーマット
次にdiskdumpで使用できるようにフォーマットします。
# /sbin/service diskdump initialformat /dev/sdb5: 100.0% (3)diskdumpの起動
フォーマットが完了したら、diskdumpを起動できます。
diskdumpのテスト
# /sbin/service diskdump start /dev/sdb5: 100.0%マシン起動時に自動的にdiskdumpを起動させるには次のコマンドを実行します。 # /sbin/chkconfig diskdump on 次のコマンドを実行すると、カーネルパニックを発生させることができ、diskdumpの動作確認ができます。 # echo 1 > /proc/sys/kernel/sysrq # echo c > /proc/sysrq-trigger
このテストにより、システムがクラッシュします。システムがクラッシュするとdiskdumpの働きにより、メモリダンプが指定されたディスクに出力されます。次回システムを再起動するとdiskdumpの働きにより出力されたダンプが 4-2.netdump
netdump
netdumpはdiskdumpと機能的には同等の働きをしますが、違いは、ダンプの出力先がnetdumpの場合はリモートのnetdumpサーバーマシンであるということです。 netdumpはnetdumpクライアントとnetdumpサーバーから構成されます。
netdumpサーバーの設定
(1)netdumpユーザパスワードの設定
netdumpサーバーパッケージインストール時に、netdumpユーザが作成されます。
インストール後の状態ではパスワードがロックされているので、パスワードを設定します。
# /usr/bin/passwd netdump (2) netdumpサービスの起動
次のコマンドでnetdumpサーバーを起動します。
# /sbin/service netdump-server startマシン起動時に自動的に起動させるためには、次のコマンドで設定します。 # /sbin/chkconfig netdump-server on
netdumpクライアントの設定
(1) /etc/sysconfig/netdumpファイルを設定
NETDUMPADDRが必須項目となります。netdumpサーバーの IP アドレスを記述してください。DEV,NETDUMPMACADDR,SYSLOGADDRは必要に応じて設定してください。
(省略) # LOCALPORT=6666 # DEV= NETDUMPADDR=192.168.1.1 # NETDUMPPORT=6666 # NETDUMPMACADDR= # IDLETIMEOUT= # NETDUMPKEYEXCHANGE=none # SYSLOGADDR= # SYSLOGPORT=514 # SYSLOGMACADDR= (省略) (2)sshの設定
netdump クライアントインストール時に作成されるsshの公開キーをnetdumpサーバーに登録します。
#cd /etc/sysconfig/ #/bin/cat netdump_id_dsa.pub | \ >/usr/bin/ssh netdump@<netdumpサーバーIPアドレス> /bin/cat '>>'\ >/var/crash/.ssh/authorized_keys2 (3)netdumpサービスの起動
次のコマンドでnetdumpサービスを起動します。
# /sbin/service netdump startマシン起動時に自動的に起動させるためには、次のコマンドで設定します。 # /sbin/chkconfig netdump on
netdumpのテスト
次のコマンドをnetdumpクライアント側で実行すると、カーネルパニックを発生させることができnetdumpの動作確認ができます。 # echo 1 > /proc/sys/kernel/sysrq # echo c > /proc/sysrq-trigger netdumpサーバーの/var/crash/<netdump クライアントIPアドレス>-yyyy-mm-dd-hh:mm/ 配下に、log とvmcore-incompleteが作成されます。 |