CLUSTERPROの障害発生時の初動調査および情報採取のための事前準備

[概要]

障害発生に備え、あらかじめ初動調査を把握しておくことや、情報採取のために準備しておくことは、障害の原因を調査するうえで大変重要です。
本ドキュメントでは、CLUSTERPRO環境で障害発生時に、お問合せの前に事前に確認、準備すべき内容について説明します。

 

[対象となる製品のバージョン]

CLUSTERPRO X3

CLUSTERPRO X2.1

CLUSTERPRO X2.0

CLUSTERPRO X1.0

CLUSTERPRO for Linux Ver3.x SE/LE

 

[注意事項]

本ドキュメントの内容は、予告なしに変更される場合があります。

 

[初動調査]

障害発生の際には、以下の点についてご確認ください。これらは、サポート窓口へお問合せいただいた際にも質問される内容ですので、事前に準備していただくことにより問題の早期解決に役立ちます。
使用環境の確認
・ハードウェアの構成
・使用OSとバージョン
・アプリケーションの種類、バージョン

 

現象内容についての把握
・現象発生日時
・現象と問題点の詳細
・現象の再現性の有無について
・現象に再現性がある場合、その再現手順
・現象発生日時の近辺に行っていた操作内容
・コンソールに表示されるエラーメッセージ
・その他の気づいた点について

 

[情報採取のための事前準備]

ミラクル・リナックス カスタマーサポートセンターでは、[初動調査]と併せて、現象に応じた情報採取をお願いしています。採取依頼のあった情報を採取できるように、事前に準備をしていただくことをお勧めします。

 

OSの情報採取

MIRACLE LINUXAsianuxをお使いの場合は、/usr/sbin/mcinfo を利用します。

mcinfoコマンドは、現在稼動しているホストの各種ログやハードウェア情報、インストールされているパッケージ情報など、さまざまな情報を取得するコマンドです。

なお、mcinfoの取得情報の中には、rootユーザーでしか取得できないものもあるため、/usr/sbin/mcinfo コマンドはrootユーザーで実行します。

 

MIRACLE LINUX v4.0 SP2 より前のバージョンをご使用の場合

mcinfoコマンドの結果(mcinfo.log.gz)
 

# mcinfo | gzip > mcinfo.log.gz

 

MIRACLE LINUX v4.0 SP3Asinaux Server 3 == MIRACLE LINUX V.5 以降をご使用の場合

mcinfoコマンドの結果(mcinfo-***.tar.bz2)
 

# mcinfo

 

CLUSTERPROの情報採取
CLUSTERPROにはCLUSTERPROの状況確認に必要なログと設定を全クラスタメンバで一括収集する機能があります。
CLUSTERPROの情報収集はブラウザを使いGUIで行う方法と、コマンドで行う方法があります。これらは、どちらの方法でも同じ情報が取得されます。

 

・ブラウザで行う方法
ブラウザより以下のURLへ接続し、WebManagerを起動します。
http://<サーバのIPアドレス>:29003
 

 

 

[ログ収集]ボタンをクリックすると以下の画面がポップアップされます。
 

 

 

パターンが両サーバとも[パターン1]となっていることを確認し、[OK]を選択します。
 

 

 

進捗ウィンドウが表示されます。進捗状況が100%となると、以下のウィンドウがポップアップされますので、ファイルを任意の場所に保存してください。

 

 

 

 

・コマンドで行う場合
/usr/sbin/clplogccコマンドはrootユーザで実効します。本コマンドは全クラスタメンバから情報を収集するため、完了するまでに時間がかかる場合があります。
 

# clplogcc -o <ログ出力先ディレクトリパス>

 
上記コマンドを実効すると指定したログ出力先ディレクトリに<ホスト名>-log.tar.gzが作成されます。

 

 

[更新履歴]
20107月15日 新規作成
2017年12月4日 対象バージョン追加