kickstart インストール時のdiskdump用パーティション確保について

[概  要]
kickstartインストールでは、パーティション作成の指定は、通常"part”コマンドを使用しますが、マウントポイントを指定しないパーティションの作成を指定することはできません。

 

diskdump用のパーティション等、マウントポイントを指定しないパーティションをkickstartインストール時に作成する場合、"%pre"セクションを使用してパーティションの作成を指定します。
%preセクションとは、kickstartファイル(ks.cfg)の構文を解析した直後に、システム上で実行させるコマンドを追加するセクションです。

 

[注意事項]
本ドキュメントは、各ソフトウェア開発元の情報およびマニュアル等を元にした参考情報です。
本ドキュメントの内容は、予告なしに変更される場合があります。

 

本ドキュメントは、限られた評価環境における検証結果をもとに作成しており、全ての環境での動作を保証するものではありません。

本ドキュメントの内容に基づき、導入、設定、運用を行なったことにより損害が生じた場合でも、弊社はその損害についての責任を負いません。あくまでお客様のご判断にてご使用ください。

 

[対象OS]

 

[確認環境]

MIRACLE LINUX V4.0 SP2

 

[設定方法]
本ドキュメントでは、例として以下の構成のパーティションを作成します。
 
パーティション
サイズ(MB
ファイルシステム
用途
sda1
6000
ext3
/
sda2
1024
SWAP
SWAP
sda3
512
無し
diskdump

  

以下の手順では、マウントポイントが必要なパーティションについては、partコマンドでマウントポイントを指定し、その後%preセクションでコマンドを実行してパーティションを作成します。

 

kickstartファイル(ks.cfg)に以下の項目を設定します。

 

1./dev/sda1および/dev/sda2のマウントポイントを指定します。

 

part / --fstype ext3 --onpart sda1 ← マウントポイントに / を指定

part swap --onpart sda2 ←swapとして使用するための指定

 

2.%preセクションに、以下のように sfdiskコマンドでパーティション作成するスクリプトを追加します。

 

%pre

sfdisk /dev/sda -L -uM << EOF

,6000,83,*

,1024,82

,512,83

EOF

 

使用したsfdiskのオプション

-uM : メガバイト単位の数値の受け付け・表示

-L : Linux に関連しない警告を出さない

 

オプションに続く入力フォーマットは、,パーティションサイズ,パーティションタイプ,* です。 * はブート可能にする場合に指定します。

sfdiskコマンドについての詳細は、オンラインマニュアル(man 8 sfdisk)をご参照ください。

 

[参考情報]
/usr/share/doc/anaconda-バージョン番号/kickstart-docs.txt
/usr/share/doc/util-linux-バージョン番号/sfdisk.examples

 Linux 110番 技術ドキュメント(diskdumpによる情報採取)

 MIRACLE LINUX 4.0 インストレーションガイド 第5kickstartインストール

 Asianux Server 3 インストレーションガイド 第6kickstartインストール

 

[更新履歴]

2008年 10月  21日 新規作成