IBM System x3850 M2上のLinux からオンボードのNICを利用する方法
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[概 要]
本ドキュメントでは、IBM System x3850 M2にインストールしたMIRACLE LINUX V4.0 SP2 / Asianux Server 3 から、オンボードのNICを利用する方法について説明します。
MIRACLE LINUX V4.0 SP2 / Asianux Server 3 には、IBM System x3850 M2に搭載されているBroadcom NetXtreme IIに対応したドライバが含まれていない為、別途ドライバをインストールして設定を行います。
IBM System x3850 M2
MIRACLE LINUX V4.0 SP2 X86
MIRACLE LINUX V4.0 SP2 x86-64
Asianux Server 3 X86
Asianux Server 3 x86-64
1.以下のURLより、搭載されているBroadcom NetXtreme IIに対応したドライバをダウンロードします。(Linux 用のドライバをダウンロードしてください。)
本ドキュメントでは、バージョン 1.7.1c のドライバファイル(linux-1.7.1c.zip)をダウンロードして使用しています。
2.ドライバファイルを解凍します。
任意のディレクトリで以下のコマンドを実行し、ダウンロードしたドライバファイル(linux-1.7.1c.zip)を解凍します。
# unzip broadcom-linux-1.7.1c.zip
Archive: broadcom-linux-1.7.1c.zip
creating: Server/Linux/Driver/
inflating: Server/Linux/Driver/bnx2-1.7.1c-1.src.rpm←今回使用するドライバのソースRPM
inflating: Server/Linux/Driver/bnx2-1.7.1c.tar.gz
inflating: Server/Linux/Driver/bnx2_sup-1.7.1c.tar.gz
inflating: Server/Linux/Driver/README.TXT
3.ドライバのソースRPMファイルをインストールします。
以下のコマンドを実行し、解凍したドライバのソースRPMファイルをインストールします。
# rpm -ihv Server/Linux/Driver/bnx2-1.7.1c-1.src.rpm
1:bnx2 ########################################### [100%]
4.RPMファイルを作成します。
以下のコマンドを実行し、ドライバのRPMファイルを作成します。
rpmbuild コマンドを実行するとRPMファイル作成のメッセージが出力されます。
# cd /usr/src/asianux/SPECS/
# rpmbuild -ba bnx2.spec
...
(略)RPMファイル作成のメッセージが出力されます。
...
5.RPMファイルが作成されたことを確認し、インストールします。
以下のコマンドを実行し、RPMファイルの存在を確認し、インストールを実行します。
# ls -al /usr/src/asianux/RPMS/i386/bnx2-1.7.1c-1.i386.rpm
rw-r--r-- 1 root root 307732 5月 7 18:15 /usr/src/asianux/RPMS/i386/bnx2-1.7.1c-1.i386.rpm
# rpm -ihv /usr/src/asianux/RPMS/i386/bnx2-1.7.1c-1.i386.rpm
Preparing... ########################################### [100%]
1:bnx2 ########################################### [100%]
6.ドライバのバージョンを確認し、インストールされたことを確認します。
以下のコマンドを実行し、インストールしたドライバのバージョンと一致することを確認します。
(本ドキュメントではバージョン 1.7.1c のドライバをインストールしており、以下の実行結果の"version”行で、ドライバのバージョンが一致していることが確認できます。)
例) modinfoコマンド実行結果
# modinfo bnx2
filename: /lib/modules/2.6.9-42.18AXsmp/kernel/drivers/net/bnx2.ko
author: Michael Chan <mchan@broadcom.com>
description: Broadcom NetXtreme II BCM5706/5708 Driver
license: GPL
version: 1.7.1c7118D9494A564B6C83C0C7A←ドライバのバージョンを確認
parm: disable_msi:Disable Message Signaled Interrupt (MSI)
parm: disable_msix:Disable Message Signaled Interrupt X (MSI-X)
vermagic: 2.6.9-42.18AXsmp SMP 686 REGPARM 4KSTACKS gcc-3.4
depends:
alias: pci:v000014E4d0000164Asv0000103Csd00003101bc*sc*i*
alias: pci:v000014E4d0000164Asv0000103Csd00003106bc*sc*i*
alias: pci:v000014E4d0000164Asv*sd*bc*sc*i*
alias: pci:v000014E4d0000164Csv*sd*bc*sc*i*
alias: pci:v000014E4d000016AAsv0000103Csd00003102bc*sc*i*
alias: pci:v000014E4d000016AAsv*sd*bc*sc*i*
alias: pci:v000014E4d000016ACsv*sd*bc*sc*i*
alias: pci:v000014E4d00001639sv*sd*bc*sc*i*
alias: pci:v000014E4d0000163Asv*sd*bc*sc*i*
7.新たに認識されたNICを確認し、NICの設定ファイルを記述します。
新たに認識されたNICをeth0とした場合、viエディタ等で/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0ファイルを新規作成して、各環境に合った設定をします。
例)DHCPでIPアドレスを割り当てる場合
# vi /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0
DEVICE=eth0
BOOTPROTO=dhcp
HWADDR=XX:XX:XX:XX:XX:XX ←NICのハードウェアアドレスを記述
ONBOOT=yes
8.OSを再起動し、ネットワークが使用できることを確認します。
2008年 6月 4日 新規作成