D01NEを使用したインターネット接続方法(Asianux Server 3)
本ドキュメントの内容はサポートサービスの対象外です。
[概 要]
本ドキュメントでは、Asianux Server 3にてイー・モバイル株式会社(以下イー・モバイル社)のデータ通信カードD01NEを使用してインターネット接続する方法を説明します。
[注意事項]
本ドキュメントは、各ソフトウェア開発元の情報およびマニュアル等を元にした参考情報です。
本ドキュメントの内容は、予告なしに変更される場合があります。
本ドキュメントは、限られた評価環境における検証結果をもとに作成しており、全ての環境での動作を保証するものではありません。
本ドキュメントの内容に基づき、導入、設定、運用を行なったことにより損害が生じた場合でも、弊社はその損害についての責任を負いません。
また、本ドキュメントの内容に関するサポートのお問い合わせはお受けしておりません。あくまでお客様のご判断にてご使用ください。
[前提条件]
以下の環境を前提とします。
(1)PCカードスロットを持つPCにインストールされたAsianux Server 3環境(以下PC)
(2)上記PCのroot権限を持つこと
(3)イー・モバイル社と契約したSIMカードをセットアップしたデータ通信カードD01NE(以下D01NE)
[設定手順]
1.デバイスの挿入とdmesgの確認
(1)PCカードスロットにD01NEを挿入します。
(2)PCに認識されたことをdmesgで確認します。
注意:認識完了まで数分程度、時間がかかることがあります。
$ dmesg
(中略)
hub 5-0:1.0: USB hub found
hub 5-0:1.0: 1 port detected
ohci_hcd 0000:03:00.0: wakeup
usb 5-1: new full speed USB device using ohci_hcd and address 2
usb 5-1: configuration #1 chosen from 1 choice
cdc_acm 5-1:1.0: ttyACM0: USB ACM device
上記は、(内部的な)HUB5に接続された(/dev/)ttyACM0としてD01NEが認識されたことを意味しています。
(3)PCに認識されたことをlsコマンドで確認します。
$ ls -l /dev/ttyACM0
crw-rw---- 1 root uucp 166, 0 x月 x xx:xx /dev/ttyACM0
2.シンボリックリンクの作成
(1)suコマンド等でrootユーザ権限を取得します。
(例)
$ su -
パスワード:(rootユーザパスワード)
#
(2)/dev/ttyACM0から/dev/modemにシンボリックリンクを作成します。
# ln -s /dev/ttyACM0 /dev/modem
(3)作成されたシンボリックリンクを確認します。
# ls -l /dev/modem
lrwxrwxrwx 1 root root 12 x月 x xx:xx /dev/modem -> /dev/ttyACM0
(4)root権限の作業を終了します。
# exit
$
3.kpppの設定
(1)kpppを起動します。
$ /usr/sbin/kppp
(2)[新規接続先を作成]のウィンドウが起動した場合はキャンセルします。
(3)[新規デバイスを作成]のウィンドウまたは[デバイス]タブ-[新規]からデバイスを作成します。
デバイス名:(任意) (例)D01NE
デバイスタイプ:モデム
デバイス情報:/dev/modem
(4)[接続先一覧]タブ-[新規]-[対話的セットアップ]から接続先を作成します。
下記の情報を入力します。
[ダイアル]タブ:
接続名:(任意)(例)emobile
電話番号:*99***1#
デバイス:(3)で作成したデバイス名(例D01NE)
[DNS]タブ:
ドメイン名:(任意)(例):example.net
接続時に既存のDNSサーバを無効にする:チェック
その他の設定は必要があれば行ってください。
4.ダイアルアップ接続の開始
(1)イー・モバイルのサービス圏内であることをD01NEのアンテナ/電源ランプで確認します。
(2)kpppを起動します。
$ /usr/sbin/kppp
(3)3.で作成した接続先(例:emobile)を指定して[接続]します。
(4)アカウント情報の入力
ログインID:em
パスワード:em
(5)電話番号およびデバイスが正しいこと、圏内であることを確認して[接続]します。
(6)接続が完了するとデスクトップ右下にkpppのアイコンが格納されます。
5.ダイアルアップ接続の終了
(1)デスクトップ右下のkpppのアイコンを右クリックして[切断]してください。
(2)切断後、必要に応じてPCカードスロットからD01NEを取り外してください。
6.注意事項
(1)Asianux Server 3付属(SP無し)のkpppはモデムデバイスとして/dev/ttyACM0を検索しません。
また、任意のデバイスを指定することができませんので、ご注意ください。
(2)接続後、DNSの解決に時間がかかる場合は、[DNS]タブに記載した内容が、
接続後に/etc/resolv.confに正しく反映されているか確認してください。
[商標等]
[更新履歴]
・2008年 3月 10日 新規作成