MIRACLE LINUX にはOracle製品のインストールを支援するためのユーティリティ [Install Navigator for Oracle(ORANAVI)]がバンドルされています。
このORANAVIを使うことによりOracle用の環境変数の設定やユーザーの作成を自動化することができるので、初心者でも簡単にOracle製品のインストールができます。
注:MIRACLE LINUX V4.0(SP2)にバンドルのOranaviはOracle11gに未対応です。別途ダウンロードとインストールが必要です。
以下の一覧は、Oracle Database11g Release 1をインストールする要件として必要とされているパッケージです。以下のパッケージ(またはそれ以降のバージョン)がインストールされている必要があります。
OSインストール時のパッケージ選択で「すべて」を選択すれば、特に追加インストールする必要のあるパッケージはありません。
x86_64環境でインストールされているパッケージのCPUアーキティクチャ(ARCH)を表示するには以下の形式を使用します。ARCH部分にx86_64と表示されればx86_64版、i386、i686等と表示された場合は32bit版です。
rpm -q --qf "%{NAME}-%{VERSION}-%{RELEASE}.%{ARCH}\n" (パッケージ名)
32bit版(すべて32bit版のパッケージです。)
binutils-2.15.92.0.2-18
compat-libstdc++-33.2.3-47.3
elfutils-libelf-0.97-5
elfutils-libelf-devel-0.97-5
gcc-3.4.5-2
gcc-c++-3.4.5-2
glibc-2.3.4-2.19
glibc-common-2.3.4-2.19
glibc-devel-2.3.4-2.19
glibc-headers-2.3.4-2.19
libaio-devel-0.3.105-2
libaio-0.3.105-2
libgcc-3.4.5
libstdc++-3.4.5-2
libstdc++-devel-3.4.5-2
make-3.80-5
sysstat-5.0.5
unixODBC-2.2.11
unixODBC-devel-2.2.11
x86_64版(32bitの記載の無いものはx86_64版のパッケージです)
binutils-2.15.92.0.2
compat-libstdc++-33-3.2.3
compat-libstdc++-33-3.2.3 (32 bit)
elfutils-libelf-0.97
elfutils-libelf-devel-0.97
gcc-3.4.5
gcc-c++-3.4.5
glibc-2.3.4-2.19
glibc-2.3.4-2.19 (32 bit)
glibc-common-2.3.4
glibc-devel-2.3.4
glibc-devel-2.3.4 (32-bit)
libaio-0.3.105
libaio-0.3.105 (32 bit)
libaio-devel-0.3.105
libgcc-3.4.5
libgcc-3.4.5 (32-bit)
libstdc++-3.4.5
libstdc++-3.4.5 (32 bit)
libstdc++-devel 3.4.5
make-3.80
sysstat-5.0.5
5.1. Install Navigator for Oracle(ORANAVI)の起動
まずrootユーザでログインします。起動画面がコマンドラインインターフェースの場合は端末で下記コマンドを実行し、Xサーバを立ち上げグラフィカルインターフェースにします。
# startx
端末ウィンドウで下記のコマンドを実行します。
# oranavi &
注意:
[スタート]-[設定]-[インストールナビゲータ for Oracle]からの起動の場合、
Oracle Universal Installerが英語表示となるケースがありますので、上記方法でのORANAVI起動を推奨します。
ORANAVIの起動画面が表示されたら、「Oracle Databaseをインストールする」を選択して次に進みます。
5.2. ソースメディアの選択
Oracleのインストールメディア(runInstallerのあるディレクトリ)を指定します。DVDからインストールする場合はCD-ROM/DVD-ROMを選択し、[進む]をクリックします。
5.3. バージョンの確認
インストールするOracle製品のバージョンが表示されますのでこのままでよい時は[OK]をクリックします。
5.4. ユーザアカウント情報の入力
Oracle用のグループ名とユーザ名を登録します。変更の必要がなければデフォルト値のまま次に進みます。
5.5. ユーザの属性情報の入力
Oracleユーザのパスワードとホームディレクトリ(既定値:/home/ユーザ名)を設定し、[進む]をクリックします。
5.6. Oracle用の環境変数の設定
Oracle用の環境変数の入力画面が表示されます。必要に応じて既定値を修正してください。また、NLS_LANGや他の環境変数を設定する場合は[上記以外の環境変数にデフォルト値を使用する]のチェックを外します。ここではチェックを入れて次に進みます。
5.7. Apacheの設定
Oracleデータベースのための環境変数をApacheの設定ファイルに追加します。[はい]を選択して次に進みます。
5.8. Oracle Universal Installerの起動
「Oracle のインストーラを起動しますか?」という画面が表示されます。[OK]をクリックします。
5.9. インストールする製品の選択
Oracle Universal Installer(OUI)が起動します。
OracleDatabase11gのインストールを選択します。
5.10. インストール方法の選択
「基本インストール」か「拡張インストール」を選択できますが、ここでは「基本インストール」を選択します。「Oracleホームの場所」の設定と「インストール・タイプ」の選択をして「初期データベースの作成」にチェックをします。「データベース・パスワード」を入力して[次へ]をクリックします。
5.11. インベントリ・ディレクトリと資格証明の指定
インベントリを格納するディレクトリを指定するとともに、Oracleデータベースのインストール管理者用のグループ名を指定します。一般には「oinstall」を指定します。入力し終ったら次へ進みます。
5.12. 製品固有の前提条件のチェック
自動的にチェックが終り、問題がない場合は[次へ]をクリックします。
5.13. Oracle Configuration Manager登録
Oracle Configuration Managerを有効化する場合は必要な情報を入力します。
今回はそのまま[次へ]をクリックします。
5.14. サマリー
インストールするモジュールの一覧が表示されます。[インストール]をクリックします。
5.15. インストール
インストールが行われます。
5.16. コンフィギュレーション・アシスタント
各種構成ツールが自動的に起動されます。
5.17. Database Configuration Assistantの起動
Configuration Assistantが自動的に起動し、データベースを作成します。「データベースの作成が完了しました。」という画面が表示されたら[OK]をクリックします。
5.18. データベース作成の完了
下記の画面が表示されたら[OK]ボタンをクリックします。
5.19. rootユーザでのスクリプトの実行
すべての作業が終わると、2つのスクリプトをrootユーザで実行するように表示されます。画面の指示に従って、端末ウィンドウからrootユーザーでそれらを実行します。
(例)
# /opt/app/oracle/oraInventory/orainstRoot.sh
# /opt/app/oracle/product/11.1.0/db_1/root.sh
スクリプトの実行が終了したら、[OK]ボタンをクリックします。
5.20. インストールの終了
これでインストールが完了しました。[終了]をクリックしてインストーラを終了してください。
Oracleデータベースのインストール詳細はORANAVIと同時に立ち上がるInstall Navigator for Oracleユーザーズガイドをご参照ください。 また、日本オラクルのサイトにおいてOracle製品のインストール方法の詳細が紹介されています。
OTN-J Oracle Database 11gインストール:http://otn.oracle.co.jp/tech/install/oracle11g.html