NetVault Backupの障害発生時の初動調査および情報採取のための事前準備

[概要]

障害発生に備え、あらかじめ初動調査を把握しておくことや、情報採取のために準備しておくことは、障害の原因を調査するうえで大変重要です。

本ドキュメントでは、NetVault Backupで障害発生時に、お問合せの前に事前に確認、準備すべき内容について説明します。

 

[対象となる製品のバージョン]

NetVault Backup 8.1以降

 

[注意事項]

本ドキュメントの内容は、予告なしに変更される場合があります。

 

[初動調査]

障害発生の際には、以下の点についてご確認ください。これらは、サポート窓口へお問合せいただいた際にも質問される内容ですので、事前に準備していただくことにより問題の早期解決に役立ちます。
使用環境の確認
・ハードウェアの構成
NetVaultサーバ、バックアップ対象のOSとバージョン
・シリアルナンバー
NetVaultバージョン
・利用しているAPM

 

現象内容についての把握
・現象発生日時
・現象と問題点の詳細
・現象の再現性の有無について
・現象に再現性がある場合、その再現手順
・現象発生日時の近辺に行っていた操作内容
・コンソールに表示されるエラーメッセージ
・その他の気づいた点について

 

[情報採取のための事前準備]

ミラクル・リナックス カスタマーサポートセンターでは、[初動調査]と併せて、現象に応じた情報採取をお願いしています。採取依頼のあった情報を採取できるように、事前に準備をしていただくことをお勧めします。

 

OSの情報採取

MIRACLE LINUXAsianuxをお使いの場合は、/usr/sbin/mcinfo を利用します。

mcinfoコマンドは、現在稼動しているホストの各種ログやハードウェア情報、インストールされているパッケージ情報など、さまざまな情報を取得するコマンドです。

なお、mcinfoの取得情報の中には、rootユーザーでしか取得できないものもあるため、/usr/sbin/mcinfo コマンドはrootユーザーで実行します。

 

MIRACLE LINUX v4.0 SP2 より前のバージョンをご使用の場合

mcinfoコマンドの結果(mcinfo.log.gz)
 

# mcinfo | gzip > mcinfo.log.gz

 

MIRACLE LINUX v4.0 SP3Asinaux Server 3 == MIRACLE LINUX V.5 以降をご使用の場合

mcinfoコマンドの結果(mcinfo-***.tar.bz2)
 

# mcinfo

 

NetVault Backupのバイナリログ取得

NetVault BackupではNetVault GUILogsからログの参照が可能です。

障害を解析するには上記で参照できるログが必要となるため、ログの保存方法をご紹介します。

 

NetVault backupのログ収集はNetVault GUIを使いGUIで行う方法と、コマンドで行う方法があります。これらは、どちらの方法でも同じ情報が取得されます。

 

NetVault GUIからログを取得する方法

以下のコマンドを実行してnetVault GUIを起動します。

 

# nvgui

 

netVault GUIが起動したら、[ログ]を選択します。

 

 

 

以下のようなログウィンドウが表示されます。
メニューの[オプション]→[ログファイルへ保存]を選択します。
 

 

 

ログの保存先ファイル名を入力し、形式が[バイナリ]になっていることを確認してください。
このとき、テキスト形式でログを保存すると、障害解析に必要な一部のログが保存されません。
 

 

 

上記で[OK]を選択すると、/usr/netvault/logs/dumps/binary以下に指定したファイル名でログが保存されます。

 

・コマンドでログを取得する場合
先ほどは、ログの取得をGUI上から行いましたが、まったく同じことがコマンドラインからも行えます。最低限、ファイル名と開始と終了の日時を指定する必要があります。

以下の例では "nvbinlog20040607_02.nlg"というファイル名で20041100:00.002004123123:59.59までのログをとるよう指定しています。

 

# cd /usr/netvault/util/

# ./nvlogdump -filename nvbinlog20040607_02 -starttime 20040101000000 -endtime 20041231235959

 

上記コマンドを実行すると、NetVault GUIを使ってのログ取得と同様、/usr/netvault/logs/dumps/binary以下に指定したファイル名でログが保存されます。

 

 

[更新履歴]
2010715日 新規作成