MIRACLE ZBX セットアップ

[概  要]

本ドキュメントでは、Asianux Server 3 ==MIRACLE LINUX V5 ZABBIX サーバ、ZABBIX エージェント、 ZABBIX フロントエンドをセットアップするための、最低限の設定例と、動作確認の方法をご紹介します。

 

[注意事項]
本ドキュメントは、各ソフトウェア開発元の情報およびマニュアル等を元にした参考情報です。
本ドキュメントの内容は、予告なしに変更される場合があります。

 

本ドキュメントは、限られた評価環境における検証結果をもとに作成しており、全ての環境での動作を保証するものではありません。
本ドキュメントの内容に基づき、導入、設定、運用を行なったことにより損害が生じた場合でも、弊社はその損害についての責任を負いません。
また、本ドキュメントの内容に関するサポートのお問い合わせはお受けしておりません。あくまでお客様のご判断にてご使用ください。

 

[確認環境]

 Asianux Server 3 ==MIRACLE LINUX V5 for x86(32bit)

 Asianux Server 3 ==MIRACLE LINUX V5 for x86-64(64bit)

 

MySQL サーバと Apacheサーバ がすでに起動していることを前提としています。

・コマンドラインでの作業はrootユーザで行う必要があります。
MySQL に作成するデータベースとして innodb を指定しています。
(弊社サポートサービスでサポートしている環境も innodb 構成の環境になります。)

 

[手  順]
本ドキュメントでは、以下の条件で設定を行っています。

 

データベース名: zabbix
ユーザ名: zabbix
パスワード: zabbix_password

 

データベースの設定

1.ZABBIX 用データベースの作成

MySQL root ユーザのパスワードは初期状態では設定されていませんので、何も入力せずにEnter キーを押します。すでにMySQL root ユーザパスワードを設定済みの場合は、設定されているパスワードを入力します。

 

# /usr/bin/mysql -u root -p

Enter password: MySQLrootユーザのパスワード

Welcome to the MySQL monitor. Commands end with ; or \g.

Your MySQL connection id is 28 to server version: 5.0.22

 

Type 'help;' or '\h' for help. Type '\c' to clear the buffer.

 

mysql> create database zabbix default character set utf8;

mysql> grant all privileges on zabbix.* to zabbix@localhost identified by 'zabbix_password';

mysql> flush privileges;

mysql> quit

 

2.ZABBIX 用データベースのデータ作成

作成したデータベース内にデータを作成するため、次のコマンドを実行します。

 

# cat /usr/share/doc/zabbix-1.4.5/dbinit/schema/mysql.sql |mysql -uroot -p zabbix

Enter password: MySQLrootユーザのパスワード

# cat /usr/share/doc/zabbix-1.4.5/dbinit/data/data.sql |mysql -uroot -p zabbix

Enter password: MySQLrootユーザのパスワード

# cat /usr/share/doc/zabbix-1.4.5/dbinit/data/images_mysql.sql |mysql -uroot -p zabbix

Enter password: MySQLrootユーザのパスワード

 

3.zabbix_server.conf ファイルの設定

作成したデータベース内の以下項目を、/etc/zabbix/zabbix_server.conf に設定します。

 

# DBHost=localhost ← データベースがlocalhost以外の場合はコメントを外して設定

DBName=zabbix ← データベース名

DBUser=zabbix ← データベース接続ユーザ名

DBPassword=zabbix_password ← コメントを外し、データベース接続ユーザのパスワードを設定

# DBSocket=/tmp/mysql.sock ← MySQLの接続にソケットを使用する場合はコメントを外して設定

 

 

Apacheサーバの起動

ZABBIX Apache 設定は、/etc/httpd/conf.d/zabbix.conf ファイルに存在します。初期状態では、コメントアウトされているので、コメントをはずし、さらに以下の行を <Directory "/usr/share/zabbix"> ディレクティブに追加します。

 

php_value date.timezone Asia/Tokyo

 

最終的に/ etc/httpd/conf.d/zabbix.conf ファイルの内容は次のようになります。

 

#

# Zabbix monitoring system php web frontend

#

 

Alias /zabbix /usr/share/zabbix

 

<Directory "/usr/share/zabbix">

Options FollowSymLinks

AllowOverride None

Order allow,deny

Allow from all

 

php_value max_execution_time 300

php_value date.timezone Asia/Tokyo

</Directory>

 

<Directory "/usr/share/zabbix/include">

Order deny,allow

Deny from all

<files *.php>

Order deny,allow

Deny from all

</files>

</Directory>

 

<Directory "/usr/share/zabbix/include/classes">

Order deny,allow

Deny from all

<files *.php>

Order deny,allow

Deny from all

</files>

</Directory>

 

設定後 httpdサービスを再起動します。

 

# service httpd restart

httpd を停止中: [ OK ]

httpd を起動中: [ OK ]

 

 

ZABBIXのサーバプロセスの起動

zabbix サービスを起動します。

サーバ再起動の際に、自動的にzabbix サービスを起動する場合はchkconfigコマンドで有効にします。

 

# service zabbix start

zabbix を起動中: [ OK ]

# chkconfig zabbix on

 

 

ZABBIXWEBフロントエンドの設定

ZABBIX の監視設定を WEB から行なうための WEB フロントエンドを設定します。

 

1.ZABBIX の設定ファイルへの書き込み権限付与

ZABBIX の設定を行なうため、Apache サーバによる ZABBIX の設定ファイル /etc/zabbix/zabbix.conf.php への書き込みを許可します。

 

# chmod o+w /etc/zabbix/zabbix.conf.php

 

2.ZABBIX のセットアップ

ZABBIX のセットアップページ(http://www.example.com/zabbix/) へアクセスしてZABBIX のセットアップを開始します。

 

(1)以下の画面で [Next] を選択して次ページへ進みます。

 

 

(2)表示されているGPLライセンスを読み、ライセンス同意する場合は [I agree] にチェックを入れ [Next] を選択して次ページへ進みます。

 

 

(3)全ての項目にOK が表示されていることを確認し、[Next] を選択して次ページへ進みます。

 

 

(4)[Type] [Host] [Port] [Name] [User] [Password] を入力し、[Test connection] を押してOKが表示されることを確認して、[Next] を選択して次ページへ進みます。

 

 

ここでは例として以下の値を設定しています。 

 

項  目

設定値

Type

MySQL

Host

localhost

Port

0

Name

zabbix

User

zabbix

Password

zabbix_password

( [データベースの設定] - [1ZABBIX用データベースの作成] で設定したMySQLのユーザzabbixのパスワード)

 

(5)表示されている情報に間違いが無いことを確認し、[Next] を選択して次ページへ進みます。

 

 

(6)インストールに問題がないことを確認し、[Next] を選択して次ページへ進みます。

 

 

(7)ZABBIX のインストール完了画面が表示されます。

 

 

3.ZABBIX の設定ファイルからの書き込み権限削除

Apache サーバによる ZABBIX の設定ファイル /etc/zabbix/zabbix.conf.php への書き込み権限を削除します。

 

# chmod o-w /etc/zabbix/zabbix.conf.php

 

ZABBIXのエージェントプロセスの設定

ZABBIXサーバ自身を監視する場合を例として、ZABBIXエージェントの設定例を示します。

 

1.zabbix_agentd.confの設定

ZABBIXエージェントの設定を行なうため、以下の項目を、/etc/zabbix/zabbix_agentd.confに設定します。

 

Server=127.0.0.1  ← ZABBIXサーバのIPアドレス 1

Hostname=localhost  ← ZABBIXエージェントを動作させるホスト名

ListenIP=127.0.0.1  ← ListenするIPアドレス2

PidFile=/var/run/zabbix/zabbix_agentd.pid

LogFile=/var/log/zabbix/zabbix_agentd.log

1 ZABBIXサーバの設定ファイル/etc/zabbix/zabbix_server.conf ListenPort と同じIPアドレスを設定する必要があります。

2 ZABBIXサーバの監視設定で、監視対象として登録する際に指定する IPアドレスです。

 

2.ZABBIXのエージェントプロセスの起動

zabbix-agentサービスを起動します。

 

# service zabbix-agent start

zabbix agent を起動中: [ OK ]

# chkconfig zabbix-agent on

 

 

ZABBIX による監視

以下URLより WEBフロントエンドにアクセスし、ログインすることで、ZABBIXの監視状況を一覧できます。

初期設定ではユーザ名admin、パスワードなしでログイン可能です。

 

http://localhost/zabbix/index.php

 

 

 

[更新履歴]

2009年 1月  7日 新規作成