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カテゴリ:その他
2003/08/11
Red Hat Linux用アプリケーションのインストール方法
Standard Edition V2.1 対応

[質問]

Red Hat用アプリケーションのインストール方法

[対象となる製品のバージョン]

MIRACLE LINUX Standard Edition V2.1

[詳細]

 現在流通しているソフトウェアの中には、インストール時にディストリビューションの種類やバージョンをチェックしていることがあります。このようなチェック機構を持つ代表的なソフトウェアとしては、デバイスドライバやウィルスチェックソフトウェア、クラスタソフトウェア、ハードウェア監視ソフトウェアなどがあります。このようなソフトウェアの多くは、動作するか否かにかかわらず、指定以外のディストリビューションにはインストールできません。そこでミラクル・リナックス社は、この「インストールできない」という問題を回避するツールを提供します。

 インストール時にディストリビューションをチェックしているソフトウェアを分類すると次のようになります。

  1. 技術的に利用できないもの。
  2. 技術的には利用できるが、インストール時にディストリビューションの種類やバージョンをチェックしているためにインストールできないもの。
  3. 技術的に利用できて、インストールもできるもの。

 今回提供するツールmlsetverは、上記の2に分類されるソフトウェアのインストールを支援するツールです。mlsetverは、あくまでもディストリビューションのチェックやバージョンのチェックをすり抜けるためのツールであり、技術的に利用できないソフトウェアを、利用できるようにするものではありません。

 また商用ソフトウェアもしくはそれに準ずるソフトウェアの場合、メーカー指定以外のディストリビューションを使用したときには、そのメーカーのサポートを受けられないことがあります。このような場合は、お客様の自己責任の元に使用していただくことになります。ミラクル・リナックス社が保証するものではありません。

 2004年4月現在、mlsetverを使ったインストールが正式にサポートされているのは次の製品です。

  • Oracle Collaboration Suite Release 2
  • Oracle Database 10g Release 1 (10.1.0)
  • PSR 9.2.0.5 以降

[コマンドの使用方法]

 一般的にディストリビューションのチェックは、/etc/issueや/etc/redhat-releaseの内容、"uname -r"の出力を調べることで行なわれます。mlsetverでは、それらの内容を変更することで、バージョンチェックを通過します。mlsetverの文法は次のとおりです。

mlsetver [[-v {as21|rh72|rh73|rh80|rh90}] [-k kernel-version]] | [-r]

  オプションを指定しない場合は、現在の状態を表示します。
  -v: /etc/redhat-releaseの内容を、引数で指定されたものに書き換えます。
  -k: "uname -r"が返す文字列を、引数で指定されたものに書き換えます。
  -r: mlsetverで設定した状態を、オリジナルの設定にリセットします。

 なおRed Hat Enterprise Linux用のアプリケーションを使用するときには、kernel-2.4.9-e.25.32ml以降を使用することを推奨します。非常に高いレベルで互換性が保たれているため、使用できる可能性が高まります。

 いくつか例を紹介します。Red Hat Enterprise Linux AS 2.1用のアプリケーションをインストールする準備をします。"-v"オプションに、ディストリビューションのバージョンを指定します。

# mlsetver -v as21
Now, this system has been faked by mlsetver.
==== uname -r ====
2.4.9-e.25.32mlsmp
==== /etc/redhat-release ====
Red Hat Linux Advanced Server release 2.1AS (Pensacola)

 また、カーネルのバージョンも指定するときには、次のように"-k"オプションを使用します。

# mlsetver -v as21 -k 2.4.9-e.16
Current kernel seems for smp. Please make sure your setting again.
Now, this system has been faked by mlsetver.
==== uname -r ====
2.4.9-e.16
==== /etc/redhat-release ====
Red Hat Linux Advanced Server release 2.1AS (Pensacola)

 このように変更が終わったら、アプリケーションをインストールします。インストールが終わったら、必ず変更を元に戻します。次のように"-r"オプションで戻すことができます。

# mlsetver -r
Reset setting.
Now, this system is original setting.
==== uname -r ====
2.4.9-e.25.32mlsmp
==== /etc/redhat-release ====
Red Hat Linux release 7.1 (Seawolf)

[更新履歴]

2004/04/07 対応製品にOracle Database 10gとPSR9.2.0.5を追加
2003/08/11 新規作成


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