[問題]
Oracle Collaboration Suite Release 2インストール時の注意事項
[対象となる製品のバージョン]
MIRACLE LINUX Standard Edition V2.1
[対象となるパッケージ]
Oracle Collaboration Suite Release 2(9.0.4)
[問題詳細]
Oracle Collaboration Suite Release 2(9.0.4)をMIRACLE LINUX Standard Edition V2.1にインストールしようとすると、下記のメッセージが表示されインストーラーが途中で終了します。
Starting Oracle Universal Installer ...
Checking required pre-requisites...
Checking Operating System Version: must be redhat-2.1AS or UnitedLinux-1.0
Failed <<<<
Exiting Oracle Universal Installer, log for this session can be found at /tmp/Or
aInstall2003-07-17_02-04-25PM/installActions2003-07-17_02-04-25PM.log
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これはOracle Collaboration Suiteのインストーラーが、OSのバージョンやカーネルのバージョンなどをチェックしているためです。この現象は、Oracle Collaboration Suiteを構成する次のすべてのコンポーネントで発生します。
- Oracle9iAS Infrastructure
- Oracle Collaboration Suite Middle-Tier
- Oracle Collaboration Suite Information Storage
[回避策]
ミラクル・リナックス社では、このエラーを回避するためのプログラムを提供しています。またそれ以外にも、Oracle Collaboration Suiteをインストールする際の注意事項がありますので併せて説明します。
MIRACLE LINUX Standard Edition V2.1にOracle Collaboration Suiteをインストールする手順は次のとおりです。
- OS のインストール
- MIRACLE LINUX Oracle9i Release 2 対応キットの適用
- Open Motifのインストール
- procinfoパッケージのアップデート
- mlsetverパッケージのインストール
- カーネルのアップデート
- その他パッケージのアップデート(任意)
- Oracle Collaboration Suiteのインストール
この中でも重要なのは、2から6と8です。それぞれについて説明します。
- OS のインストール
インストレーションガイドに従ってインストールします。
- MIRACLE LINUX Oracle9i Release 2 対応キットの適用
MIRACLE LINUX Oracle9i Release 2対応キットを適用します。MIRACLE LINUX Oracle9i Release 2対応キット(以下R2キット)は、MIRACLE LINUX Standard Edition V2.1をOracle9i Release 2に対応させるためのアップデートパッケージ集です。Oracle Collaboration Suiteを複数ノード構成にするときには、それぞれノードに対して適用します。
なおR2キットは、製品版MIRACLE LINUXに同梱されています。製品の出荷時期によっては、R2キットが同梱されていないことがあります。そのときにはMIRACLE LINUX社のアップデート情報ページからダウンロードしてください。
- Open Motifのインストール
Open Motifをインストールします。Open Motifは、R2キットの"Miracle/RPMS"ディレクトリに収録されています。次の例は、R2キットのCD-ROMからインストールする方法です。
# mount /mnt/cdrom
# cd /mnt/cdrom/Miracle/RPMS
# rpm -ivh openmotif-2.1.30-11.i686.rpm
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- procinfoパッケージのアップデート
procinfoパッケージをアップデートします。Oracle Collaboration Suiteでは、procinfo-18-2以降を推奨しています。MIRACLE LINUX社のアップデート情報ページから最新のprocinfoパッケージをダウンロードしてください。
- mlsetverパッケージのインストール
mlsetverパッケージをインストールします。同様にMIRACLE LINUX 社のアップデート情報ページからダウンロードしてください。
- カーネルのアップデート
2.4.9-e.25以降のカーネルにアップデートします。同様にMIRACLE LINUX 社のアップデート情報ページからダウンロードしてください。
- その他のパッケージのアップデート(任意)
R2キットには2003年1月15までに公開されたアップデートパッケージが収録しています。それ以降に公開されたアップデートパッケージをインストールするときは、MIRACLE LINUX 社のアップデート情報ページからダウンロードします。この作業は必須ではありません。
- Oracle Collaboration Suiteのインストール
Oracle Collaboration Suiteのインストーラー(runInstaller)を起動する前に、rootユーザーでmlsetverコマンドを実行します。Oracle製品はroot以外のユーザーでインストールするので、他のウィンドウで実行した方が良いでしょう。
$ su -
# mlsetver -v as21
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これでOracle Collaboration Suiteをインストールする準備ができました。マニュアルやリリースノートに記載されている事前作業が終わったら、インストーラーを起動します。すると下記のメッセージが表示されたあと、続けるかどうかの質問が表示されます(多少Failedと表示されますが無視してください)。そこで「y」を入力します。少し待つとインストーラーが起動します。
$ /mnt/cdrom/runInstaller
Using paramFile: /mnt/cdrom/install/linux/oraparam.ini
Starting Oracle Universal Installer ...
Checking required pre-requisites...
Checking Operating System Version: must be redhat-2.1AS or UnitedLinux-1.0
Passed
All required pre-requisite checks have passed.
Checking for Kernel version 2.4.9-e.12 Passed
Checking for glibc version glibc-2.2.4-26 Failed <<<<
Checking PACKAGES: gcc-2.96,pdksh-5.2.14,procinfo-18-2,binutils-2.11.90.0.8-13
Failed <<<<
>>> package gcc-2.96 is missing
>>> package binutils-2.11.90.0.8-13 is missing
Checking if swap space above 150MB. Actual 1027MB Passed
Some optional pre-requisite checks have failed (see above). Continue? (y/n) [n]y
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あとは通常の手順に従ってOracle Collaboration Suiteをインストールします。
インストールが終わったら、-rオプションを付けてmlsetverコマンドを実行します。1つのノードに、Oracle9iAS InfrastructureやMiddle-Tierなど、複数のコンポーネントをインストールするときには、すべてのインストールが終わってから実行してください。
[解説]
このような現象が起きる原因は、Oracle Collaboration SuiteのインストーラーであるOracle Universal Installer 2.3.0.6.0に起因しています。Oracle Universal Installerは、Oracle Collaboration Suiteのインストールだけでなく、Oracle製品のパッチであるPSR(Patch Set Release)をインストールするときにも使用します。そのためPSRをインストールするときにもmlsetverコマンドを使用してください。
[参考資料]
特に無し
[更新履歴]
2003/08/11 新規作成
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