[質問]
MIRACLE LINUX Standard Edition V2.x でルートパーティションを ext3 に変更する際、行うべき処理は?
[対象となる製品のバージョン]
MIRACLE LINUX Standard Edition V2.x
[対象となるパッケージ]
e2fsprogs
[回答]
ファイルシステムを ext2 から ext3 へ変更するには通常 tune2fs コマンドを利用します。ルートパーティションを ext3 場合においても同様に tune2fs を利用しますが、MIRACLE LINUX 2.x のカーネルには ext3 はカーネルモジュールとして登録されているため、デフォルトの initrd.img には ext3 が組み込まれていません。したがって、そのままではシステムクラッシュ後の再起動時に fsck が正常に動作せず、再起動できない場合があります。
これを回避するために、以下の手順にしたがい initrd.img を作成しなおして下さい。
- ext3 への変更
次のコマンドを実行し、ルートパーティションを ext3 に変更して下さい。
# tune2fs -j /dev/sda6
この例は / パーティションが /dev/sda6 にあった場合です。/ パーティションのデバイス名が分からない場合は、下記のように df コマンドを用いるとよいでしょう。
# df
Filesystem 1k-blocks Used Available Use% Mounted on
/dev/sda6 8136872 1999356 5724180 26% /
/dev/sda1 127902 2117 119181 2% /boot
- /etc/fstab の編集
/etc/fstab 内のルートパーティションのファイルシステムタイプを ext2 から ext3 に変更して下さい。
修正前)
LABEL=/ / ext2 defaults 1 1
修正後)
LABEL=/ / ext3 defaults 1 1
※ 次の mkinitrd コマンドは /etc/fstab を参照し ext3.o を組み込みます。mkinitrd 実行前に必ず fstab の編集を終えておいて下さい。
- mkinitrd の実行
mkinitrd コマンドにより initrd.img を作成し直してください。
例)
# mkinitrd /boot/initrd_ext3.img 2.4.9-31.22ml
※ initrd.img の名前は任意の名前を指定可能です。
- ext3.o が組み込まれているかどうかの確認
以下の手順により、新しい initrd_ext3.img に ext3.o が含まれているかどうかを確認して下さい。
# zcat /boot/initrd_ext3.img > /tmp/initrd_ext3
# mkdir /tmp/initrd.tmp
# mount -o loop /tmp/initrd_ext3 /tmp/initrd.tmp
# ls /tmp/initrd.tmp/lib
ここで、 ext3.o が含まれていれば OK です。
- lilo の設定
/etc/lilo.conf を編集後、lilo コマンドを実行し再設定を行ってください。
[解説]
なし
[参考資料]
特になし
[更新履歴]
2002/10/28 新規作成
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