同一時刻の複数ログ発生時に、{ITEM.VALUE} 等のマクロが不正になる問題の回避設定

[概  要]

本ドキュメントでは、log[]、logrt[]、eventlog[]キーにおいて同一時刻(秒)にログが複数発生した際に、Zabbixから通知されるメール文面の{ITEM.VALUE}マクロに正しくないログが表示される問題を回避する設定方法をご紹介します。

{ITEM.LOG.AGE}、{ITEM.LOG.DATE}、{ITEM.LOG.TIME}、{ITEM.LOG.EVENTID}、{ITEM.LOG.NSEVERITY}、{ITEM.LOG.SEVERITY}、{ITEM.LOG.SOURCE} マクロに発生する同様の問題についても、1.8.16-2以降であれば回避されます。

Web画面で{ITEM.VALUE}マクロを利用する場合に発生する同様の問題については、1.8.15-1以降であれば回避されます。

 

 

[注意事項]

この機能はミラクル・リナックスで独自に追加した機能であるため、ミラクル・リナックス配布の zabbix-server 1.6.9-15 以降の 1.6 系バージョン、もしくは、zabbix-server 1.8.5-1 以降の 1.8 系バージョンにて利用可能です。

なお、1.6 系バージョンにおいては本来 {ITEM.VALUE} は使用できないが、この機能を有効にすることによって使用可能になります。

 

 

[確認環境]

Zabbixサーバ: ミラクル・リナックス配布のLinux版 zabbix-server 1.6.9-15 以降の 1.6 系バージョン、もしくは、zabbix-server 1.8.5-1 以降の 1.8 系バージョン

 

 

[手  順]

「events_history_relation」テーブルの作成

 

以下コマンドを実行し、「events_history_relation」テーブルを作成してください。

「events_history_relation」テーブルをすでに作成済みの場合は、この手順は不要です

 

 

$ mysql -uroot zabbix < /usr/share/doc/zabbix-server-1.8.*/schema/schema_mysql_extension.sql

 

 

zabbix_server.conf ファイルに「FixActionMismatch=1」設定を追加

 

以下のように /etc/zabbix/zabbix_server.conf ファイルに「FixActionMismatch=1」設定を追加してください。

「FixActionMismatch=1」にすることにより『メールなどのアクション実行時』のログ内容がズレる問題を修正する機能が有効になります

なお、設定を削除したり「FixActionMismatch=0」にすることにより、オリジナルの Zabbix と同様の動作に戻ります

 

 

FixActionMismatch=1

 

 


zabbix.conf.php ファイルに「$ZBX_FIX_ITEM_VALUE = '1';」設定を追加(1.8.15-1以降でのみ有効)

 

以下のように /etc/zabbix/zabbix.conf.php ファイル最終行の「?>」直前の行に「$ZBX_FIX_ITEM_VALUE = '1';」設定を追加してください。

$ZBX_FIX_ITEM_VALUE = '1';」にすることにより『Web表示上』の{ITEM.VALUE}のログ内容がズレる問題を修正する機能が有効になります

なお、設定を削除したり「$ZBX_FIX_ITEM_VALUE = '0';」にすることにより、オリジナルの Zabbix と同様の動作に戻ります

 

 

<?php

・・・(略)・・・ 

$ZBX_FIX_ITEM_VALUE = '1';

?>

 


Zabbix サーバーサービスの再起動

 

設定ファイル変更後、以下コマンドで Zabbix サーバーサービスの再起動を行います

 

 

# service zabbix-server restart

 

 

上記設定を完了すると、同一時刻(秒)にログが複数発生した場合であっても、{ITEM.VALUE} に正しい値が入力されてメールが送信されるようになります。

1.8.16-2以降であれば、{ITEM.LOG.AGE}、{ITEM.LOG.DATE}、{ITEM.LOG.TIME}、{ITEM.LOG.EVENTID}、{ITEM.LOG.NSEVERITY}、{ITEM.LOG.SEVERITY}、{ITEM.LOG.SOURCE} にも正しい値が入力されるようになります。

 

 

[更新履歴]

  2010 23日 新規作成

  2013 1月 7日 更新